靴職人の友達に会いに行ったのは、ちょうど1年ほど前です。
彼女が靴職人になって一度は頼んでみたいと思っていたのですが、なかなか注文に踏み出せずにいました。オーダー靴といえばそれなりの価格がする訳ですし。
とてももの作りに真面目な友達なので一生懸命やっているのは理解できていましたが、今まではあまりに靴があっていない人生を送ってきていたので、自分の足に合う靴ができるという確証が持てないでいたということがあると思います。
神戸屋さんに会う前は、漠然としたものでしたが、オーダー靴の現状を聞いたときには、多分無理だろうとほぼ諦めた状態でした。なぜなら、彼女の提示する価格は、神戸屋さんから聞いた木型を一から作る靴作りよりはずっとずっと安いものだったから。
それでも、ダメ元でもいいや、なにか情報がつかめるかも!そもそも久しぶりに会うんだから、収穫はなくても別にいいし。そんな気持ちで彼女の自宅兼靴作成のアトリエに遊びに行き、神戸屋さんで聞いた幅問題、踵問題、などをぶつけてみました。
びっくりしたことに、彼女が今一生懸命取組んでいるのがパンプスで、細幅や踵が小さいサイズのあいにくさを日々感じながら靴作りを行なっていたのです。
最初に習った工房でやっていた大きな・フラット靴に中敷であわせるというやり方に限界を感じて、オーダーパンプスに力を入れている師匠に弟子入りしていました。
もともと一度は作ってもらおうと思っていたのです。採寸してもらい、靴を発注することにしました。シンプルな6センチのパンプスです。
神戸屋さんで確認してもらった、足のサイズ変化などの件も伝えておきました。
私の足は見た感じ(とくに地面に立って体重が乗っている時)それほど細く見えないのです。彼女は私の足をぎゅーっと握りました。「柔らかい!すごく縮む!」これが、職人泣かせだそうです。
彼女がちょうど産休中ということで、ゆっくりとですが、オーダー靴作成プロジェクトが動き始めました。
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